大工の家づくりの技術を、空間・家具づくりへ活かす
まるで家の中で過ごしているような安心感のある木の空間。そんなあたたかみのある居場所を実現するには、大工の丁寧な手仕事と経験が必要とされます。木を扱う技術の習得や経験の蓄積には年月を必要とします。見た目の美しさから表には見えない下地部分まで、長年家づくり担ってきた大工だからこそ表現できる技術があります。
また、日本の山の木を丁寧に使い、心を込めて家をつくる大工の仕事をより多くの人に知ってもらうために、空間だけでなく家具も大工がつくれる仕組みづくりにも力を入れています。その手仕事の素晴らしさに多くの人がふれる場面を増やすことで、空間や家具への愛着が深まり、大切に永く使い続けたくなるロングライフなものづくりを目指しています。
大工を育て、手仕事の価値を深める
大工の数は年々減少を続けており、1980年に93万人弱いた大工が2015年には35万人となり、このままいくと2030年には21万人になると言われています。大きな原因は大工の高齢化と、大工のなり手(後継者)が少ないことが挙げられます。相羽建設は地域工務店として社員大工の育成に取り組むことで、地域の職の活性化と大工技術の継承の促進に取り組んでいます。
「くらしごと」を通じて大工の手仕事の価値を深め、地域材の循環や働き手不足の解消にもなるような仕組みづくりにつなげていきたいと考えています。
社員大工の育成をはじめてから7年以上経ち、現在男女含め8名の社員大工が活躍しています。棟梁のもとで修行を行い身につけた技や経験を、今度は先輩社員大工が後輩に教えることで技術が受け継がれていきます。是非工事中の現場にも足を運んでいただき、大工たちの仕事風景をご覧いただけたら嬉しく思います。